●では、

沼池
May 07
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 遺骨に対してまったく関心を払うことがなく、遺骸を放置して顧みなかった古代の人々。火葬骨を大切に霊場まで運んだ中世の人々。墓を造って骨を納め、定期的に墓参を繰り返した近世以降の人々。遺影を部屋に飾る現代人。――この列島に住んできた人々の死者に対する態度は、一瞥しただけでもこれほどに激変している。これらの間に、死者や霊魂についての共通する観念を見出すことは、きわめて困難であることが予想される。それは、「日本人の死生観」という形で総括されてきたこれまでの通説が、抜本的に見直される必要性があることを示すものにほかならない。
— 佐藤弘夫『死者のゆくえ』 (via zuizi)